たびんちゅ。

【Day86】黄昏

2018年7月5日
10カ国目:【ウクライナリヴィウ

「天使のいる街、リヴィウか...。」

世界一の美女大国ウクライナ。ついに俺はここまでたどり着いた。イランから陸路でよく来たものだ。
世界遺産に登録されているこの街リヴィウ。3歩歩けば美女にぶつかる。本当にそれくらい美女が多い。

まあ天使がいるは言い過ぎだな。

と、思ってたら本当にいた。



街並みも色彩豊かなヨーロッパ調で美しい。



この中を変わらずサンダル、短パン、タンクトップで歩いている自分が少し恥ずかしくなったので、綺麗に生えそろったワキ毛をもう一度剃った。
これで少しはこの街に馴染んだだろう。


昨日は同じ宿のトルコ人ボランティアグループの学生達と仲良くなってそれはそれは楽しかったのだけれども、俺は美女大国ウクライナにいるのだ。和気あいあいとご飯を食べている場合ではない。

俺はここに誓う。
美女をゲットするまで次の国へは行かないことを。その証拠にヨルダンへの航空券はまだ買っていない。

忙しくなりそうだ。


といってもそれだけでは暇なので、昼間は普通の観光客の皮を被って観光することにした。


今日は東欧一美しいと言われる墓地へ行くことに。
ツーリストインフォメーションで墓地へ行くトラムの番号を教えてもらい乗り込む。
値段を聞いてもウクライナ語で返答されキョドッていると、謎にキレられたが慣れたものだ。

そして10分ほどで到着。



これが「美術館に迷い込んだのかと錯覚する」と言われるリチャキフ墓地だ。



中にはたくさんの彫刻があった。
美しい。そして静かだ。

あまり写真は撮りたくなかったのでこれしかないが、このリチャキフ墓地はとてつもなくでかい。人気のないところを探して彷徨っていると、戦死した兵士たちのお墓が密集しているところにたどり着いた。


亡くなった年は大体2014年から2015年。詳しくは知らないけどクリミア半島ウクライナ内戦の戦死者だろうか。

そのお墓の前でおばあちゃんが泣いていた。お墓の写真を見る限り息子を亡くしたのだろうか。3、4年経った今でもお墓の前に来て泣いているのか。
きっと息子の死で人生がガラッと変わったんだろうな。


俺は生きて帰らねばな。



日本を出て早3ヶ月。
旅を続けていく中で得るものは多い。それと同時に無くなっていくものも多い。ウクレレや体洗いタオルなどの形あるものから、今まで持ってた無駄なプライドや自分を大きく見せるための見栄とか形ない物まで。


帰国する頃の俺はきっと今よりも身軽になっているだろう。
どんなに身軽になっても、メロスみたいに気付いたら全裸だったなんてことにならないように気を付けないとな。


静かな墓地の中を音もなく風が駆け抜ける。
何ものにも干渉されることなく1人黄昏る時間をゆっくり堪能した俺は、静かに現実の世界へ引き返していった。





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