たびんちゅ。

【Day84】出会いの国

2018年7月3日
9カ国目:【モルドバ】キシナウ

雲一つない晴天の昼前、宿のバルコニーで重い腰を上げキーボードを叩き始める。
聞こえるのは鳥のさえずりと朝から鳴き続けるニワトリのコケコッコー、それと隣の部屋のテレビの音だ。
絵に描いたような日曜日。実際は火曜日だが。

旅をしていると曜日感覚が完全になくなるので意図的に確認しなければいけなくなる。
小学校の時の夏休みみたいなもんだ。


3日前にここモルドバの首都、キシナウに着いた。
何もないと聞いていたけど、今は特に観光をしたいわけではないのでとりあえず寄ることにしたキシナウ。

最高だった。

まず到着して、目星をつけていた宿に行ってみたのだが、オーナーのおじさんは
「マネー、ハラショー」
しか言わない金の亡者的な人だったので宿を変えることに。

どっか良いとこを探しながら路地裏を歩いているとホームレスっぽい男が視界の端に入ってきた。絡まれると面倒くさいのでなるべく見ないように歩いているとその男が話かけてきた。

“Hey!! Why are you here!!”

「ん?....あっ!」

ホームレスだと思ってた男はブカレストで会ったオーストラリア人のマークだった。



彼はブカレストでの別れ際、ブルガリアへ行くと言っていたのだが突如予定を変更してキシナウへ来たらしい。
そしてまさかの路地裏で再開。久々にびっくりした。

って事でそのままマークについて行って今の宿にたどり着いた。

そして昨日近くにある未承認国家沿ドニエストル共和国に同じ宿の日本人女性みゆきさんと一緒に行くことに。
色々話しているとどうやら弟さんがボクシングをやっているらしい。

「うちの弟もボクシング現役でやってるよ!」

「すげえ〜」

「なんか緑のベルトとか家にある笑」

「ほえー」




ん?緑のベルト?
緑って...WBCだよな?

「まじっすか?」

「まじまじ笑 応援でラスベガスとか行ったよ笑笑」


ここでみゆきさんの名字を思い出す。
”粟生みゆき“

「まさか、弟って粟生隆寛さんでっか!?」

「そう!知ってるんだー笑」

「ボクシングやってない人でも知ってますよ!」

ここ最近で一番の衝撃。しかもこんな辺鄙な国モルドバで会うとは。大抵の日本人はモルドバなんて一生来ないだろう。いやーびっくらぽん。


俺にとってモルドバは不思議な出会いのある国だ。


そんな不思議な出会いを経て記念すべき未承認国家二つ目沿ドニエストル共和国の首都ティラスポリを共に散策。
せっかくなのでティラスポリの見どころを紹介しよう。



I LOVE ティラスポリ
(だと思う。)



「はぁぁぁー、気円斬!」



ワクドナルド!



ソビエトの家!



プラスチックマネー!クセがすごい!


以上!
素晴らしい!

この国は見どころの無さこそが見どころなのだ。一種のパラドックスというやつ。


まあソ連を感じることができる数少ない場所でもあるので、興味があれば行ってみるといい。
俺の文章力では表現できないので、どんな感じか知りたい人は是非出向いてください。



記録がてら適当にブログを書き終える。昼を過ぎても何も変わらない穏やかな陽気に癒されながら俺は、深く腰掛けた椅子から動けないで窓の外を眺めていた。





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