【Day26,27】ゾロアスター教
2018年5月7日
3カ国目:【イラン】ヤズド
だだっ広い砂漠の道が延々と続く。
バスを降りる。朝の日差しが眩しい。
ここは砂漠のオアシス都市、ヤズド。
かつてシルクロードの中のオアシスとして栄えた砂漠の街だ。
初めて砂漠にやってきた俺にとってはすごく新鮮な街並みだ。
土や藁、日干しレンガによって作られた建物たち。
ただの街並みがまるでスターウォーズの砂漠の惑星タトゥイーンにやってきた感覚へと俺を誘う。
またここは世界最古の宗教とも言われるゾロアスター教の聖地でもある。
「ゾロアスター教...。」
このいかにもな名前に中二精神をくすぐられた俺は、ゾロアスター教の名所を観光することにした。
まず向かったのは「沈黙の塔」と言われる場所だ。
ゾロアスター教では火を神聖なものとして重要視する。それだけでなく大地や水などの自然を敬っているらしく、火葬や土葬が行えない。
よってゾロアスター教では死体を鳥に食べさせる「鳥葬」が行われていた。
1930年代に鳥葬は法律で禁止されてしまい、今は行われていないのだがその鳥葬が実際に行われていたのがここ沈黙の塔だ。
この塔の上に遺体を置き鳥に食べさせる。
こんなところ。
鳥になった気分で塔を見上げる。
鳥たち来ないかなー。
本当に異国の地に来たことを実感する。まさか旅立って1ヶ月でこんな遠くまで来るとは。
こんな感じでがっつり観光した。
翌日、まだゾロアスター教熱が冷めない俺は1500年以上燃え続けているという聖火を見に行った。
炎のゴブレットだ。
興味ない人からすればただの火なのだが、中二病の俺にはおそろしくカッコいい。
不謹慎極まりないがこれでタバコに火なんかつけた日には最高にクールだ。
俺が旅に目覚めてからもうすぐ2年。
心の中にある旅への情熱の炎はいつ消えるのか。
ゾロアスター教の聖火のように燃え続けるのか。
それともこの世界一周を終えたら消えるのか。
「答えは神のみぞ知るんだな。」
そんなことを考えながら誰もいない真夜中のホテルのロビーに一人座っている。
俺のふかすタバコの煙だけが音もなく上っていった。
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